大阪市生野区で平成30年、聴覚支援学校の児童ら5人が重機にはねられて死傷した事故で、死亡した井出安優香(あゆか)さん=当時(11)=の遺族が運転手の男(40)らに損害賠償を求めた訴訟で、遺族側が、聴覚障害を理由に賠償額を減額した大阪地裁判決を不服として大阪高裁に控訴したことが13日、分かった。10日付。
争点は将来得られるはずだった収入「逸失利益」をいかに算定するか。2月27日の地裁判決は全労働者の平均年収(約500万円)の85%と判断したが、遺族は「減額は障害者差別」と訴えていた。運転手側は聴覚障害者の平均年収(約300万円)を基に算出すべきと主張していた。