将棋の藤井聡太王将=棋聖・竜王・王位・叡王との5冠=(20)が、今年度5回目となるタイトル防衛に成功した。第72期王将戦七番勝負を4勝2敗で制し、通算タイトル数を12期目に伸ばした。タイトル戦での勝率が8割を超える藤井王将。進行中の棋王戦、4月に開幕する名人戦で挑む渡辺明二冠(38)=名人、棋王=には大きく勝ち越しており、最年少での7冠制覇も視野に入ってきた。
「分からない局面が多くて、没頭して指すことができた。自分にとって得るものが多かったので、今後に生かしていきたい」
佐賀県上峰町で11、12日に行われた王将戦七番勝負の第6局に勝利して初防衛を果たした藤井王将は、こう謙虚に話した。
羽生善治九段(52)を挑戦者に迎えた今回の七番勝負。棋界のレジェンド相手に第4局までに2敗を喫して一時は五分となったものの、その後、第5、6局を連勝してタイトル防衛に成功した。
藤井王将はこれまで12回、タイトル戦に挑戦。通算戦績は45勝11敗で勝率は8割を超える。すべてのタイトル戦を奪取するか、防衛を果たすという結果を残した。