将棋の藤井聡太王将(20)=棋聖・竜王・王位・叡王との5冠=が11、12日の両日、佐賀県上峰町「大幸園」で指された第72期王将戦七番勝負第6局で挑戦者の羽生善治九段(52)を退け、対戦成績を4勝2敗として初防衛を果たした。
20歳の史上最年少五冠と、永世七冠の資格を持つ52歳のレジェンドの歴史的シリーズがついに決着。開幕から交互に星を取り合い、すべて先手が勝利していたが、藤井王将がシリーズ初の後手番勝利を飾り、タイトル通算100期を目指した羽生九段を退けた。藤井王将はタイトル戦初登場から無敗。獲得を12期に伸ばし、森内俊之九段(52)に並ぶ歴代8位タイとなった。
1月に王将戦、2月に棋王戦が開幕して2つのタイトル戦を並行して戦ってきた。棋王戦は渡辺明棋王(38)=名人との2冠=に2勝1敗で6冠に王手をかけ、19日に第4局に臨む。今月8日にはA級順位戦のプレーオフで広瀬章人八段(36)に勝利して名人初挑戦を決めた。今年度はこれで5つのタイトルをすべて防衛。棋王位奪取での6冠、名人位奪取での7冠へ弾みをつけた。