福岡県警は12日、週1回以上必要な浴場の湯の取り換えを年2回しか行わず、基準値の最大3700倍のレジオネラ属菌が検出された同県筑紫野市の老舗旅館「二日市温泉 大丸別荘」の運営会社の山田真前社長(70)が同日朝、同市の山道で死亡しているのが見つかったと発表した。近くの車の中に遺書があり、県警は自殺とみて経緯を調べている。
県警によると、遺書には「申し訳ない 全ては自らの不徳のいたすところ あとはたのむ」と記されていた。午前7時ごろ、通行人が発見し、通報した。
大丸別荘を巡っては、虚偽の報告をしたとして県から刑事告発を受けた県警が、公衆浴場法違反容疑で捜査し、10日に旅館などを家宅捜索した。
県警は同日、前社長に休憩などを含め約6時間20分の事情聴取をし、11日は押収品の確認のため出頭を要請。淡々とした様子で応じていたという。生活経済課の児玉英治次席は「亡くなられた男性のご冥福をお祈りします。警察の対応に問題はなかったとみています。今後、引き続き捜査を進めていきます」とのコメントを出した。
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レジオネラ菌検出の老舗旅館前社長が死亡、自殺か 遺書に「申し訳ない」
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