2日に米国から合流したヌートバーもそうだったように東京―名古屋間は新幹線が基本で、運賃1万4960円、約1時間40分で移動できる。ヘリを使用しても時間的には1時間半ほどと大差ないが、〝国民的スター〟の移動にフィーバーはつきもの。6日後に先発登板を控える中、人目を気にせずリラックスできるメリットは大きい。
米国からのチャーター機利用料は、一般的に30-40万ドル(4100-5400万円)とされる。加えて、名古屋へのヘリ移動には新幹線の30倍程度、40-50万円ほどかかるとみられるが、それだけ費やす意味は十分にあるといえる。
著名人のヘリ移動では俳優、菅田将暉(30)やタレント、渡辺直美(35)が過密日程でのイベント間の移動で使用した例があり、米国のバイデン大統領が来日した際にも使われて話題になった。海外では、サッカーブラジル代表FWのネイマールが保有するヘリで代表合宿に合流するなど、積極的に活用するアスリートもいるが、日本の選手の移動手段としては異例中の異例。まさに「世界のOHTANI」を象徴する〝VIP移動〟だ。
栗山監督はこの日、大谷について「(3日は)合流するだけかなと思います。それも含めて、どういうふうに最後持っていくのか一番理解している選手。全く心配してない」と説明。3日の中日との壮行試合前に行われる練習への参加を含めて、本人の意思に任せる意向を示した。
「あと1週間、いい形で選手が加わっていきながら、短い期間でみんなが集中して一つになる方向性を出さなければいけない。これだけの選手たちなので、できると信じています」と指揮官は語気を強めた。3日には吉田も米国から帰国する予定。いよいよ、侍のオールスターキャストが集う。
★大谷の近況 大谷は2月15日(日本時間16日)にエンゼルスでキャンプイン。26日(同27日)には今季オープン戦初出場となるホワイトソックス戦に「3番・DH」で出場し、初打席で右中間フェンス直撃の三塁打をマークした。28日(同3月1日)のアスレチックス戦で投手として初登板し、藤浪と投げ合って2回⅓を無安打無失点、2奪三振。今後はメジャー勢の代表戦出場が解禁される6、7日の強化試合に打者として出場し、WBC本番に備える見込みだ。