週1回以上必要な浴場の湯の取り換えを年2回しか行わず、基準値の最大3700倍のレジオネラ属菌が検出された福岡県筑紫野市の老舗旅館「二日市温泉 大丸別荘」が調査に虚偽の報告をしていたとして、福岡県が公衆浴場法違反と旅館業法違反の疑いで、同旅館を福岡県警に刑事告発する方針を固めたことが3日、県関係者への取材で分かった。
県によると、大丸別荘では昨年8月、保健所の調査で県条例の細則で定める基準値の約2倍に相当する菌が検出された。この際、旅館側は浴場の管理表を示し、湯の交換頻度や塩素注入は適正だったと虚偽の説明をしたとしている。
県は11月の再検査で基準値の最大3700倍の菌を検出。旅館側はその後、湯の交換は年2回の休館日だけで、塩素注入も怠っていたと県に改めて報告した。虚偽報告をしていた場合、公衆浴場法では2千円以下、旅館業法では50万円以下の罰金を科される可能性がある。