コロナ禍で開院 国際医療福祉大学成田病院〝奮闘記〟(3)

風評に耐えて 〝コロナ専門病院〟のデマで地域がスタッフを拒否 患者さんが受診を拒むケースが相次ぐ

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コロナ重症患者の搬送に追われる医療従事者。風評被害にもさらされた=国際医療福祉大学成田病院
コロナ重症患者の搬送に追われる医療従事者。風評被害にもさらされた=国際医療福祉大学成田病院

2020年3月に国の要請を受けて前倒し開院した国際医療福祉大学成田病院(千葉県成田市)。1カ月後の4月には新型コロナウイルス感染症以外の全診療科がオープンし、本来の機能を発揮できる体制が整った。

しかし、実際にスタートしてみると、コロナ以外の患者が来ない…。積極的にコロナを受け入れてきた病院ならではの苦しみを味わうことになる。

テレビなどのメディアでは、当時もいまも「国際医療福祉大学成田病院 国際臨床感染症センター教授」の肩書を持つ松本哲哉医師と加藤康幸医師、東京五輪組織委員会の理事を務めた矢野晴美医師らが頻繁に登場し、情報提供をしている。

本来なら、病院のスタッフである医師がメディアに登場することは、病院運営にとってメリットになる。彼らがメディアに出ることで、「あの病院には感染症の専門家がいるから安心だ」「何かあればあの病院に行けばいい」と、好意的に捉えた人は少なくない。

しかし、逆の発想をする人も一定数存在する。コロナ感染者とそれ以外の一般患者は完全に動線を分けているのに、「あの病院はコロナ専門病院だ」「あの病院に行くと感染してしまう」という、根拠のない風評を信じて、受診を拒否するケースが相次いだのだ。

「コロナが疑われる症状で救急要請した患者さんが、『あそこの病院だけは行きたくない』と訴えるケースは実際にあったようです」(宮崎勝病院長、以下同)

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