令和4年に警察が虐待の疑いで児童相談所に通告した18歳未満の子供は、前年に比べ7703人増の11万5762人、虐待事件の摘発は7件増の2181件で、ともに過去最多を更新したことが2日、警察庁の統計(確定値)で分かった。ドメスティックバイオレンス(DV)の相談や、ストーカー規制法に基づき行為をやめさせる禁止命令も最多だった。
通告した虐待の状況を見ると「心理的虐待」が約7割と最も多く、その半数が子供の前で配偶者や家族に暴力を振るう「面前DV」だった。摘発は「身体的虐待」が約8割を占めた。
虐待事件の被害児童は2214人。死亡したのは37人で、うち24人が無理心中や出産直後の事件で亡くなった。
DVの相談は前年比1454件増の8万4496件。ストーカーの相談は1万9131件で前年から597件減ったが、規制法に基づく「禁止命令等」は73件増の1744件で最多を更新した。