多くのアーティストとコラボしてきた〝ミスター・メロディー〟杉真理(68)にとって、盟友ともいえるボーカリストが須藤薫だった。
独協大学に在学中から歌手活動をはじめ、1979年、平山三紀のカバー曲「やさしい都会」(荒井由実作詞、筒美京平作曲)でデビューした須藤。
彼女の名前が知られるようになったのは、松任谷由実のアルバム「SURF&SNOW」(80年)にコーラスで参加してからだろう。
そんな須藤との出会いについて、「プロデューサーの川端薫さんから、60’Sの香りのする曲を書いてほしいと頼まれたんです。〝迎合するのは何だかいやだなあ〟なんて思いもありましたが、自分で歌うわけじゃないからいいかと割り切って、曲を書いて、歌ってもらったら結構いいじゃないかとなったんです。僕は僕でこの路線もありだなと思えましたし」と振り返る。
一度は結婚・出産で音楽活動を停止していたが、98年にユニット「須藤薫&杉真理」で活動を再開させた須藤。
その魅力について、杉は「ポップス声で、湿っぽさがないのが薫ちゃんらしさなんですよ。ちゃんと楽曲のいいところを引き出してくれるし、しかもうまい」と話す。