今季中にも海外FA権を取得する松井裕樹投手(27)=楽天=にとって、2度目の出場となるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)はメジャー球団へアピールの絶好機となる。
ところが合宿合流前の14日にWBC球を使用した日本ハムとの練習試合で⅔回5安打6失点(自責2)と大炎上。2017年大会以来となる今大会は滑りやすい公式球の扱いに苦心し、合宿でも状態が上がっていなかった。
「WBC球は滑りやすい。無意識のうちに強く握ろうとして体に力みが入る。このせいで真っすぐ踏み出すところを知らず知らずのうちにインステップしていて、リリースのタイミングがずれていた。ステップの位置は修正したんですが、それでも体に染みついた癖が抜けきれなかった。これまでにもフォームのずれはありましたが、今回のパターンは初めてのケース。自分の引き出しに修正法がなかった」と松井は明かす。
23日の侍ジャパン強化合宿(宮崎)で松井は、前日22日に続いてブルペン入り。自身の投球フォームを映像で繰り返し確認し、右足を踏み出す位置が15センチほど一塁側にずれていたことでバランスが崩れていたことを突き止め、突貫工事で修正中だ。