JR東海の柘植康英会長は22日に米ニューヨークで講演し、同社が支援している米首都ワシントン―ニューヨーク間(約360キロ)に超電導リニアを建設する構想が実現し、約1時間で結ぶようになれば「間違いなく大きな経済効果や人々の生活にポジティブ(前向き)なインパクトがもたらされる」と売り込んだ。
JR東海が米国でリニアの海外展開のイベントを主催したのは初めてで、95人が参加。リニア中央新幹線の東京・品川―名古屋間の開業は「2027年と計画していたが一部の区間で工事が滞っており、これは難しい見込みだ」と説明し、静岡工区の着工ができていない事情をのぞかせた。
米リニア構想は、手始めにワシントン―ボルティモア間(約65キロ)を早ければ33~34年にも完成させたい考え。最高時速500キロで走らせて約15分で結び、ボルティモア・ワシントン国際空港に途中駅を設けて旅客便と乗り継げるようにする。(共同)