バイデン米大統領は22日、北大西洋条約機構(NATO)に加盟する中東欧9カ国の首脳らとポーランドの首都ワルシャワで会談し、ウクライナ侵攻への対応を協議した。集団防衛を定めたNATO条約5条の「神聖な義務」を守り「NATOの領土を隅々まで守る」と述べた。
中東欧9カ国の協力枠組みは、クリミア半島を一方的に併合したロシアの脅威に対抗するため2015年に発足。創設地のルーマニア首都名を取り「ブカレスト9(B9)」と呼ばれる。バイデン氏は「集団防衛の最前線」と重視しており、連携強化を図った。
バイデン氏は「侵攻はウクライナだけでなく民主主義国家の自由を危険にさらした」と指摘。ロシアの侵攻開始から約1年となり「われわれの結束が一層重要になっている」と訴えた。ルーマニアのヨハニス大統領は「戦争は苦しみと絶望、破壊しかもたらさない」と侵攻を非難。スロバキアのチャプトバ大統領は、バイデン氏の東欧滞在が「結束の象徴だ」と歓迎した。バイデン氏は会談後、帰米の途に就いた。(共同)