「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」などで知られる漫画家、松本零士(まつもと・れいじ、本名・晟=あきら)さんが13日午前11時、急性心不全のため東京都内の病院で死去したことが20日、分かった。85歳だった。昭和50年代、スケールの大きなSF宇宙漫画を数多く手がけてアニメブームを巻き起こし、当時の子供たちを大興奮させた。戦闘機などの詳細で独特な描写は海外のSF映画にも影響を与え、世界に誇るジャパニーズアニメの礎を作った。
松本零士さんは25歳のときから東京・練馬区の大泉学園に住んできた。2008年には練馬区名誉区民に選ばれ、西武池袋線大泉学園駅の発車メロディーには「銀河鉄道999」の主題歌が使われている。
15年には北口の歩行者通路に星野鉄郎とメーテルのブロンズ像が建てられた。訃報を受けて20日、花束が供えられ、多くの人が足を止めて手を合わせ記念の撮影をしていた。
48歳の女性は、近くでピアノを習う8歳の娘と追悼。「『999』は幼い頃に見て、列車が空を飛び宇宙に行くこと自体に夢があった。鉄郎とメーテルの間の恋心も含めたような関係にもひかれました。心に残るアニメです」としんみり振り返った。