ジョー・バイデン米大統領による、ウクライナの首都キーウへの電撃訪問が注目されている。米メディアによると、訪問計画は極秘で準備され、激戦が続く情勢を考慮し、直前にロシアへの事前通告も行われた。リスクも伴う訪問だけに、米国は「保秘」に万全を尽くしたという。
「各部署の一握りの人間だけが関わった」
米国の外交・安全保障の司令塔である国家安全保障会議(NSC)によると、計画はホワイトハウス、シークレットサービス、国防総省、情報機関など、一部の関係者だけで数カ月かけて練られた。バイデン氏が、リスクへの懸念を示すことはほぼなかったが、当局者らは神経をとがらせた。
最終的に、バイデン氏は17日、ホワイトハウスの大統領執務室で、NSCや国防総省の側近らと協議し、最終決断を下した。
バイデン氏は18日夜、ジル夫人とレストランで食事すると、何食わぬ様子で首都ワシントンを出発した。その後、キーウに到着するまで公の場に姿を現さなかった。ホワイトハウス側は「ウクライナ訪問は予定されていない」と一貫して否定していた。