米大統領、ポーランド訪問 首脳会談・演説で連帯発信へ キーウ電撃訪問の流れ生かし

産経ニュース
20日、ポーランドの首都ワルシャワの空港に専用機で到着したバイデン米大統領(ロイター)
20日、ポーランドの首都ワルシャワの空港に専用機で到着したバイデン米大統領(ロイター)

【ワルシャワ=渡辺浩生】バイデン米大統領は20日のウクライナへの電撃訪問に続き21日、ポーランドの首都ワルシャワでドゥダ大統領と首脳会談し、同日夕に演説する。首都キーウでゼレンスキー大統領と会談したバイデン氏は米国の支援継続を約束した。ロシアのウクライナ侵略開始から24日で1年となる節目に隣国で支援の重要拠点のポーランドからも国際社会の連帯を促す力強いメッセージを発信する見通しだ。

バイデン氏のワルシャワ訪問は昨年3月以来。ドゥダ大統領との会談でウクライナの軍事・人道支援に果たしてきた同国の役割に感謝を表す。北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランドは1万人超の米兵が駐留する対露抑止の最前線であり、米国の関与と両国の連携を確認する。英紙フィナンシャル・タイムズによると、ドゥダ氏は、ウクライナに戦後の「安全」をNATOが保証するよう求めている。

同日夕(日本時間22日未明)にはワルシャワ市内の旧王宮で演説する。プーチン露大統領の残虐な侵略行為を「人道に対する罪」と非難するとともに、過去1年、強靭な抵抗を続けてきたウクライナ国民の勇気をたたえ、同国の独立と主権、領土保全を守るため支援継続への米国の決意と同盟・友邦諸国の結束を訴える。

バイデン氏としては戦時下の歴史的キーウ訪問で試みた「世界はウクライナとともにある」という連帯の機運を、ポーランドでの発信力に生かす考えだ。22日にはNATOに加盟する中東欧9カ国の枠組み「ブカレスト9(B9)」の首脳らとも会談する。

同行記者団によると、バイデン氏は19日早朝、大統領専用機で米アンドリュー空軍基地を出発。現地時間19日深夜ポーランドから鉄道でウクライナに入り20日午前8時ごろキーウに到着した。約5時間の滞在後キーウを離れ同夜ポーランドに戻った。米政府はバイデン氏の訪問をロシアに事前通告したとしている。

キーウの王宮前でゼレンスキー夫妻の出迎えを受けたバイデン氏は追加軍事支援を表明。国防総省によると高機動ロケット砲システム「ハイマース」や155ミリ榴弾砲などの弾薬を中心に約4億6千万ドル(約617億円)規模。

首脳会談では露軍との戦闘状況や今後の攻勢に必要な戦力などについて協議。会談後は市中心部を共に歩き、戦闘犠牲者の碑に黙禱をささげた。バイデン氏は米国大使館も訪問した。

バイデン氏がゼレンスキー氏と会談 キーウを電撃訪問


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