国際オリンピック委員会(IOC)がウクライナに侵攻したロシアと支援するベラルーシ両国選手の国際スポーツ大会復帰を検討していることについて、英国政府は20日、日本や英国、フランス、米国など34カ国が署名した声明を発表し、参加の条件とする「中立」の定義を明確にするようIOCに求めた。
日本の永岡桂子文部科学相が署名した声明では、IOCが示している中立の立場には具体性が欠けていると指摘。問題が対処されない限りは「ロシアとベラルーシの選手の大会復帰は同意できない」とし、提案の再考を強く求めた。
ロシアとベラルーシの五輪選手は国家から直接資金を支援されていると強調。「中立としての出場が実現可能なのか強い懸念を持っている」と疑問視した。
日本、英国、米国などの閣僚や政府関係者らは10日にオンラインでパリ五輪におけるロシア勢らの除外について議論。IOCは「誰が大会に参加するかを決めるのは政府ではない」と反発する声明を15日に出していた。(共同)