漫画家の松本零士さんは平成8年から令和3年まで、岐阜県各務原(かかみがはら)市の「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」の名誉館長を務めた。同市では「子供たちに夢を与え続けてくれた」と悼む声が上がった。
市観光交流課の長浦淳公さん(62)によると、県と市が平成8年に博物館を開館する際、数々の飛行機の作品を手がけた松本さんに名誉館長の打診をしたところ、快諾してくれたという。
開館前には各務原市を訪れ、自身の父が旧日本陸軍のパイロットだったことから、基地があった同市で幼少期を過ごした経験を明かし「縁があってうれしい」と話していたという。「企画を開くたびに足を運んでサイン会もしてくださり、夢を与え続けてくれた。とにかくお疲れさまでしたと伝えたい」としのんだ。
古田肇岐阜県知事は「子供たちに夢やチャレンジ精神をもたらすようにと懇切なご指導、ご助言をいただいた。深甚なる敬意を表す」とのコメントを出した。