NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の第97話が20日、放送され、ヒロインの義父となった梅津勝(山口智充)が新しい表札を見てつぶやいた一言に涙腺を刺激された朝ドラファンが続出した。
冗談まじりに励ました漫才コンビ名「うめづいわくら」が表札に
大阪府東大阪市と長崎県の五島列島などを舞台に、主人公の岩倉舞(福原遥)がさまざまな人たちと出会い、飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生の物語。この日から第21週「新たな出発」(第97~101話)がスタートし、ついに舞と貴司(赤楚衛二)が結婚し、2人の結婚披露パーティーが行われた。その帰り、勝が妻の雪乃(くわばたりえ)と一緒に岩倉家の前を通りかかり、表札に梅津と岩倉という2つの姓が並んでいることに気づき、「うめづいわくら」とつぶやきながら、夜空を見上げて舞の亡き父、浩太(高橋克典)に「浩ちゃん、きれいかったで、舞ちゃんの花嫁姿」と語りかけた。
「うめづいわくら」とは、第65話(1月5日放送)に登場したフレーズ。リーマンショックの影響で、社長を務める町工場「IWAKURA」が経営難に追い込まれた浩太が、幼なじみの勝の前で深くため息をつき、「いや~、工場、もうどないもなれへんかもなあ」と弱音を吐くと、勝が「いざとなったらな、一緒にお好み焼きやったらええねん。名前もうめづいわくらに変えたるで」と冗談まじりに励ました。「漫才コンビみたいやな」と苦笑した浩太に、勝が「漫才でもええで、一緒にやったる」と真顔で返すと、浩太がホッとしたような表情を浮かべ、沈んでいたその場の空気が一気に和んだ。