【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮外務省は17日、報道官談話で、米韓が3月に予定する大規模な合同軍事演習について「侵略戦争の準備とみなす」とした上で、実行に移すなら、北朝鮮による「これまで見たことのない持続的で前例のない強力な対応に直面することになる」と警告した。朝鮮中央通信が報じた。
北朝鮮の核・ミサイル開発に対する制裁強化を目指す米国の望む方向に国連安全保障理事会が「引きずられるなら、抗議として正常な軍事活動の範疇(はんちゅう)外にある追加行動を再考せざるを得なくなる」とも表明した。
韓国国防省は17日、3月中旬に米韓合同演習「フリーダムシールド」を過去よりも規模を拡大し、11日間連続で実施すると国会で報告。北朝鮮の核兵器使用を想定した合同机上演習「拡大抑止手段運用演習」を今月22日に米ワシントンで行うことも明らかにした。
北朝鮮の談話は「今年に入って正常な国防力強化日程」を除いて「特定の軍事的行動を自制している」と主張。安保理で米国と対立する中国とロシアが北朝鮮を擁護する中、米韓演習に対抗し、北朝鮮が過去の弾道ミサイル発射より威嚇のレベルを高めた軍事的行動に出る可能性もある。米韓は、北朝鮮が7回目の核実験を強行する可能性にも備え、監視を強めている。