シャーマン米国務副長官は15日、米上空に飛来した中国の偵察気球について受け入れられないと非難しながら「米中の対話は今も止まっていない」と述べた。マッカーシー下院議長らの台湾訪問計画を念頭に「中国が軍事的行動の口実に利用しないよう望む」とも牽(けん)制(せい)した。シンクタンクのイベントで語った。
ブリンケン国務長官とともに、偵察気球の公表前に在米中国大使館幹部を呼び「深い懸念」を直接伝えたと振り返り、北京で米国のバーンズ駐中国大使らも中国政府との対話を継続してきたという。ブリンケン氏の訪中については「状況が整ったと判断する時まで延期することにしている」と改めて説明した。
国務省のプライス報道官は15日の記者会見で、偵察気球について「中国はわれわれの主権を侵害し、国際法に違反している」と批判した。(共同)