NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の第94話が15日、放送され、ヒロインの岩倉舞(福原遥)が幼なじみの梅津貴司(赤楚衛二)にかけた「私、貴司くんの短歌、好きやで」という言葉に多くの朝ドラファンが注目した。
貴司への恋心を自覚
大阪府東大阪市と長崎県の五島列島などを舞台に、舞がさまざまな人たちと出会い、飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生の物語。現在、第20週「伝えたい思い」(第92~96話)が放送中で、古書店「デラシネ」を営みながら短歌を書き続ける貴司は、歌集でひともうけしようとする編集者、リュー北條(川島潤哉)から課せられた宿題が進まず、気が滅入っていた。一方、貴司への恋心を自覚しながらも、これまでの関係が壊れてしまうことを恐れる舞は自分の気持ちを伝えられずにいる。そんななか、貴司の短歌の熱烈なファンだという秋月史子(八木莉可子)が現れ、歌人として大事な時期にある貴司の世話をするようになった。
この日の放送で、舞はデラシネを尋ねたが貴司は不在。店番をしていた史子に宿題の進捗状況を尋ねたが、史子から、それがプレッシャーになるなどと批判された。さらに史子は、貴司の短歌は自分にとっての「お守り」で、深い孤独を抱える2人は互いの言葉に癒され、心と心が触れ合っている気がするなどと主張。舞は戸惑い、何も言い返すことができなかった。
その後、幼なじみの望月久留美(山下美月)と電話し、貴司に気持ちを伝えないままでいいのかと聞かれ、舞は後ろ向きな返答。「なんでよ…」とため息をつく久留美は舞に「今日、星きれいやで」と伝えた。帰宅後、舞が部屋の窓を開けると、隣に住む貴司も窓から顔を出していた。幼いころから何度も交わしてきた窓越しのおしゃべり。貴司は「今日、七夕やで」と伝え、沈黙の後、なぜ短歌を作っているのか分からなくなってきたと悩みを打ち明けた。舞は、貴司が五島を訪れたときに初めて書いた短歌を口にし、今でも砂浜で貴司と久留美と一緒に過ごした景色を思い出すと述懐。貴司の目を見つめながら、いつもの優しい口調で「私、貴司くんの短歌、好きやで」と励ました。史子が「お守り」だと話していたことも告げて窓を閉めようとした舞を貴司は慌てて呼び止め、「ありがとう。おやすみ」と声をかけた。
朝ドラファンの反応は?
なかなかもう一歩が踏み出せないもどかしい状況に、SNSには感情移入した視聴者から「手が届く距離なのに〜自分の心に素直になって!」「もう耐えられへんわ」といった声が殺到。舞の「貴司くんの短歌が好き」発言に「舞ちゃんの精一杯の告白、貴司くんには伝わっている」「(正)貴司くんの短歌も貴司くんも好きやで。読み取って!貴司くん、読み取るんだぁああ」などの書き込みが寄せられた。
貴司に対しても背中を押すようなコメントが相次いだ。ツイッターには「舞ちゃんから告白はしない感じ。貴司くん、頼む。動いてくれ」「貴司くんのありがとうとおやすみに舞ちゃんへの大好きも詰まってた」「貴司くん、もうちょい踏み込んで欲しい。『ありがとう』も『おやすみ』も優しいんだけどな。もう一言欲しいな」「早くたかしくん舞ちゃんへの恋の歌書いて秋月さんをノックアウトしちゃってください」「たかしくん!舞ちゃんへのストレートな恋の歌(ラブレター)10首早く読もう!」などの声が並んだ。