ロシアによる戦争犯罪の証拠を収集する米国務省の関連団体「紛争監視団」は14日、ロシアが侵攻を続けるウクライナで、子供計6千人以上を組織的にロシア側の施設に収容し、愛国教育や軍事訓練を施してきたと発表した。そのままロシア人の養子にするケースもあり、社会や文化に同化させる目的だとみている。
国務省は声明で、ロシアが子どもの家族との絆を断ち切り、ウクライナに帰るのを阻もうとしていると強調し「戦争犯罪だ」と非難した。
紛争監視団は衛星画像やソーシャルメディア、行政機関の発表などの公開情報を基に調査。ロシア政府のあらゆるレベルが関与し、収容された子どもの人数はさらに多い可能性があると指摘した。
紛争監視団はロシアがウクライナから一方的に併合したクリミア半島や、モスクワ周辺、シベリアなどで43の施設を特定。ウクライナ侵攻が始まった昨年2月~今年1月、生後4カ月から17歳までの子供6千人以上が収容された。(共同)