関西の大手私鉄4社の令和4年4~12月期連結決算が14日、出そろった。新型コロナウイルス流行による旅客低迷から回復が続き、全社が大幅な増益だった。不動産事業が各社の収益を下支えしたほか、ホテルやレジャーの利用者数も徐々に戻っている。
近鉄グループホールディングス(HD)の最終利益は前年同期比75・8%増の893億円。鉄道やバスなど運輸事業の営業損益は100億円の黒字(前年同期は4億円の赤字)となり、新型コロナで打撃を受けたホテルやレジャーも黒字に転換した。売上高に当たる営業収益は、国際物流を手がける近鉄エクスプレスの完全子会社化に伴い、約2・2倍の1兆1176億円と大きく伸びた。
阪急阪神HDの最終利益は約2・7倍の510億円となった。プロ野球・阪神タイガースの公式戦の観客増に加え、新型コロナ療養者の支援業務で受注が拡大した。