「指定された科目に合格しないと進級できない『関門制度』を設けていることから、東京理科大は比較的留年率が高い大学として知られる。そうした点が、しっかりと学生を育てる大学として評価されているのでしょう」
ランキングに並ぶのは、私立大は前出の大学以外に上智大(7位)や国際基督教大(8位)、明治大(9位)と知名度が高い首都圏の難関大。一方、国立大は東大以外に京都大(3位)、東北大(5位)、大阪大(10位)と旧帝大がランクインした。
北海道大も11位に入る中、旧帝大の中でポイントが伸びないのは名古屋大(15位)と九州大(18位)だ。
「九州大と名古屋大は、地元の学校からの入学者の割合が高く、旧帝大の中ではローカル色が強い。そのため、他地域の学校の教員からの票が入りにくいのでしょう」(予備校関係者)
回答のあった学校の地域を限定した国公立大のランキングを見ると、名古屋大は地元の「北陸・東海」でも、東大と京大に次ぐ3位で、4位の東北大とは僅差。「九州・沖縄」における九大は、東大に次ぐ2位で、3位の京大とは僅差となっている。旧帝大の中でも名古屋大と九大は、教員のお勧め度がやや低い。
■井沢秀(いざわ・しげる) 大学通信情報調査・編集部部長。1964年2月6日、神奈川県生まれ。明治大学卒業後、受験情報・分析を主力事業とする大学通信入社。大学の入り口(入試)から出口(就職)まで、情報を収集し発信中。中高・大学受験の案内書・情報誌を編集するほか、新聞社系週刊誌、経済誌などへの情報提供と記事執筆を行う。