進学校の進路指導教諭は、どのような大学を評価しているのか。今週は「生徒に勧めたい大学ランク」をお届けする。
大学通信は毎年、全国約2000進学校の進路指導教諭にアンケートを実施し、お勧めの大学を聞いている。2022年は624校からの回答があり、アンケート項目別に5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。
私立大入試が佳境を迎えようとしているが、進学校の教員は〝本音〟で、生徒にどのような大学を受けてほしいのか。教員が純粋に勧めたい大学を調査するため、「偏差値や地理的条件、親の資力などの制約がない場合」という前提条件で、勧めたい大学を聞いてみた。
生徒に勧めたい大学の1位は東京大で2位の早稲田大以下を大きく引き離す。教育・研究力といったポテンシャルの高さを多くの教員が認めるからこそ生徒に勧めたいわけで、8年連続でトップを続けているのは、最高学府としての面目躍如といえよう。
2位は早大。私立大ツートップの一角である慶應義塾大とのポイント差は意外に大きい。早大の学部数13に対し慶大は10。学部構成の多様さや、規模の大きさが早大のポイントの高さの背景にありそうだ。
また、マンモス大学の代表格の早大は、かつては大教室で大人数の授業が中心だったが、2014年の段階で8割以上の授業が50人以下。そのうち20人以下の授業は4割超。こうした教育環境の変化も好感を持たれているのだろう。
教育内容に好感が持たれているというのは、6位の東京理科大にも当てはまりそうだ。予備校関係者はいう。