自動車産業は「CASE」(コネクティッド、自動化、シェアリング、電動化)などと呼ばれる大変革が進む。新時代に向けて電気自動車(EV)と自動運転について学べる専門職大学が今年4月に誕生する。開学準備が進む山形県飯豊町の「電動モビリティシステム専門職大学(PUEMS)」を見学してきた。
「EVや自動運転の技術は、工学部でも車体が機械系、電池は電気電子系、自動運転はIT・情報系と分かれている。すべてを総合的に学べる教育機関はこれまでなかった。教員とカリキュラムは最善のものが準備できたと自負しています」
案内してくれたのは設置準備室の森修一さん。自動車整備の専門家で、EVにも精通し、メーカー系自動車大学校にスマートモビリティ科を設立した経験を買われて、準備に奔走してきた。
「日本には先端技術を開発する力もあるし、各分野に腕利きのスペシャリストがたくさんいます。ただ、変革期の産業界に不足しているのは、さまざまな技術を活用して新しいものを生み出すプロデューサー。ここで学ぶことで、自動車業界で今後20年、何の不安もなくやっていける人材になれるはずです」