国内ガラス最大手のAGCは8日、ロシアでの建築用と自動車用ガラス事業の譲渡検討を始めたと発表した。国際情勢の悪化を受けて判断した。約2千人を雇用し、大規模なガラス製造工場を運営してきたが、ウクライナ侵攻以降は稼働率が低下していた。譲渡先が決まればAGCはロシアから撤退することになる。
8日開示した令和4年12月期連結最終損益は31億円の赤字(前期は1238億円の黒字)だった。ディスプレー分野が低調だったほか、侵攻の長期化によるロシア経済の落ち込みを反映した損失を計上した。