令和2年に閉店した山形市の老舗百貨店、旧大沼跡地などの再開発について、市は8日、市議会全員協議会で旧大沼は解体する方針を明らかにした。隣接する市立病院済生館は現地の同じ場所で建て替える方針。市は年内にも、地元地権者や商工業者、行政らによる「(仮称)まちづくり委員会」を設置し、法定協議会の設置を念頭に、市中心部の活性化を目指し再開発を進める。
旧大沼、済生館は、ともに市中心部の一等地、七日町に位置。市は旧大沼について、築年数が古い上に耐震性がなく、短期的な利活用も難しいことから解体を決めた。済生館についても、耐久性や、施設が狭いことなどから、新たな病院への建て替えが必要との結論に達した。
両建物に民間所有の土地や建物を加え、面積で約2万5700平方メートルを対象に再開発を進める。6年以降に再開発の対象範囲や事業手法を決定する見込み。
佐藤孝弘市長は、このエリアが市街地の核の部分であると指摘。「他のエリアとの連続性の中で波及効果が大きい。今後、話し合いを進めていきたい」と述べた。