SNSでもご報告させていただきましたが、2023年2月1日、おかげさまでDC one dishは5周年を迎えることができました。DC one dishに触れてくださった、関わってくださった方々に心から感謝申し上げます。
たかが5年、されど5年、まさかこんなに賑やかな5年間になるとは。
開業当初、そもそも手作り食なんて臨床現場での信用は一切なかったですし、「どこにも所属せずに栄養学で獣医師としてやっていく」なんて変わり者はいなかったので(要するに私は変わり者。笑)、周囲からは心配の声が絶えませんでした。
そんな中、何よりも私の支えになったのが、飼い主さんたちとのやり取りです。
本来は検査データやその子の状態について情報交換して、レシピをお届けするための連絡なのですが、メールの内容は食事の範囲を超えることも多々(その状況を私は勝手に「文通」と名付けていた。笑)
飼い主さんの声が無ければ私は5年という時間を過ごすことなく、力尽きていたに違いありません。
「会ったこともない、うちの子に触ったこともない人間に、食事を任せてくれる人がいる」
この緊張感がとても幸せで有り難くて。食べてくれた時の動画や写真、改善した検査結果を送っていただくたびに、食べないながらもご家族一丸となって食べるための努力を惜しまず、命を全うした子たちのご様子をお聞きするたびに、不出来な私は泣き笑いしていました(ちなみに不出来なのでその状況は今も全く変わりません)。
飼い主さんの声と、その子の体調変化が臨床現場の先生方に届くことも多く、今ではDC one dishの手作り食レシピを処方してくださる動物病院様も増えました。
たかが5年、されど5年、栄養療法の選択肢の一つとして、「手作り食」という分野があることを少しは知っていただけたのかな、と思っています(でも、まだまだ足りないんですよね。頑張ります)。
「万病に効く薬はないが、栄養は万病に効く」
日本静脈経腸栄養学会初代理事長 小越章平先生のお言葉です。
DC one dishを通して、この言葉の意味がとてもよく分かりました。レシピ作成は1つの方法でしかありませんが、自分の時間を一生懸命に生きて、虹の橋へ向かった子たちとの時間が確実に今、闘病している子たちに食事療法の中に息づいています。
この5年間を文字でまとめるのは難しいのですが、「この仕事を始めて本当に良かった」そう思わせてくださるのは間違いなく、飼い主さんとそのご家族(愛犬、愛猫たち)のおかげです。
こんな変わり者ですがこれからもぜひ、お付き合いいただければ幸いです。
改めて、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。
最後に、お祝いのお言葉はもちろん、お花などお送りくださった皆様、心より感謝申し上げます。
これからも何卒よろしくお願い申し上げます!