西日本初のコミュニティーFMとして、「エフエムはなこ」の愛称で30年近く放送を続けてきた「エフエムもりぐち」(大阪府守口市)が、3月末で閉局することになった。SNSなどの情報伝達手段が多様化し、来年度以降、守口・門真両市からのスポンサー料が打ち切られる見込みになったためという。
守口市によると、同社は平成5年7月、北海道函館市の「FMいるか」に次ぐ、全国2番目のコミュニティーFMとして放送を開始した。
主要株主である守口・門真両市は、今年度まで毎年計約4千万円の放送業務委託料で経営を支えてきたが、近年のインターネットやスマートフォンの普及で地域コミュニティーFMの有用性が低下。両市が「来年度以降の委託料の支出は難しい」と伝えたことを受け、閉局を決めた。
同社はホームページに「経費節減や自主財源の獲得に意を注いだが、守口市と門真市とも協議を重ね、やむなく3月末で放送を終了することにした。最終の放送まで責任をもって情報をお届けしたい」とのコメントを掲載している。
同じ地域コミュニティーFMでは「エフエムひらかた」(枚方市)が昨年2月末で閉局。「エフエムあまがさき」(兵庫県尼崎市)も今年3月末で閉局する。