全国で相次ぐ「闇バイト強盗事件」で、日本の警察当局はフィリピンの入管施設に収容されている特殊詐欺グループの日本人の男4人の身柄引き渡しを求めた。指示役の「ルフィ」も含まれるとみられる。一方、ルフィを名乗る人物が東京都内で強盗の指示を出していたことも判明、複数の人物が同一名称を使っていた実態が浮かぶ。
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引き渡しを求めた4人は特殊詐欺事件に関与したとして警視庁が窃盗容疑などで逮捕状を取得していた。うち2人は渡辺優樹容疑者と今村磨人(きよと)容疑者。
犯行グループはルフィなどを名乗り、拘束下で携帯電話のアプリを使って実行役を募り、指示していたとみられる。
フィリピンのレムリヤ法相が共同通信に明らかにしたところ、同国当局は21年5月にルフィをマニラで逮捕した。大規模な詐欺グループの「ビッグボス」と見なしていたという。もう1人の日本人は19年にマニラ国際空港で入管に拘束され、日本が手配した窃盗の容疑者として20年1月に強制送還命令を受けている。