文部科学省は25日、国公私立大が実施する入試の改善を促す指針案を公表した。1年生の授業履修に必要な科目が課されない点を改めることや、英語民間試験の活用が柱。一部で数学を課さない経済学部や、生物を課さない医学部などがあることが念頭にあるとみられる。
25日の中教審分科会に案が示された。令和4年度中にも正式決定するが、強制力はない。文科省が入試内容の改善に関する指針を策定するのは初めて。学力試験がないケースが増加したとの指摘や受験科目が少ないことへの懸念があるとして改善が必要と判断した。
指針案は、入試で各大学が1年目の授業に必要な科目を設定することが「第一の選択肢」と強調。こうした科目を課さないなら、入学後に補習を行うべきだとした。学力試験がない場合は、高校の調査書や民間試験を活用するよう求めた。