この冬一番の寒気が日本列島に流れ込んだ25日、関西電力の管内で電力需要に対する供給の余力を示す「予備率」は一時9%台になったものの、おおむね10%以上で推移した。安定供給に最低限必要な3%を大幅に上回り、電力不足は回避した。一方で、夕方から夜にかけては電力需要が一気に高まるとみて、節電に取り組んでいる家庭に対しては、節電要請を行った。
関電は昨年12月から実施している「冬の節電プロジェクト2022」に申し込んでいる家庭約44万世帯に、25日午後5時~7時の節電をメールで要請した。同プロジェクトでの節電要請は今回で7回目。
要請は、関電が電力需要が高まると判断したタイミングで任意に行っている。節電に協力した家庭は、電気料金の支払いなどに使えるポイントをもらえる。
関電は原子力発電所を5基稼働させているほか、エリア間融通や発電事業者からの電力公募などが需給状況の安定に寄与している。原発や火力発電所などでのトラブルが発生すれば需給の逼迫(ひっぱく)につながるおそれがあり、関電は設備の点検などを強化している。