東京証券取引所は25日、昨年4月の市場再編に伴い、上場基準を満たしていなくても最上位市場「プライム」に移行できる特例を認めた経過措置を令和7年3月以降、順次終了する案を発表した。その後1年以内に基準を満たさなかった場合は「監理銘柄」に指定され、上場廃止となる可能性がある。ただ上場審査を経ずに中堅企業向け市場「スタンダード」に変更できる機会を設ける。
終了時期を明示して企業に経営改善を促し、株式市場の魅力向上につなげる。同日開いた有識者会議での意見を踏まえ、近く制度要綱を公表する。
プライムには旧市場区分の東証1部企業を中心に移行した。全体の1割を上回る200社超が基準を依然満たしていないとみられる。企業側への配慮から、基準達成に向けた計画書を提出すれば、移行を認める経過措置を設けたためだ。