治安最前線~相棒

②蒲田客引き撲滅へ先輩後輩コンビの戦い

産経ニュース
マッサージ店の客引き行為を確認し、女性に口頭で注意する蒲田署の佐々木将警部(右)と奥野雄太巡査(左)=昨年12月13日、東京都大田区蒲田(塔野岡剛撮影)
マッサージ店の客引き行為を確認し、女性に口頭で注意する蒲田署の佐々木将警部(右)と奥野雄太巡査(左)=昨年12月13日、東京都大田区蒲田(塔野岡剛撮影)

複数の路線が行き交うターミナルとして発展しながらも、下町のような懐かしさを残す東京都大田区蒲田。多くの飲食店が立ち並ぶ中、気心知れた仲間と安くてうまい「せんべろ」で一杯、といったご機嫌な雰囲気に水を差す存在が悪質な客引きだ。こうした客引きを取り締まる蒲田署の師弟コンビがいる。「街の安心を守りたい」という思いが、2人を突き動かす。

「マッサージ、3千円、お兄さん」。夜になると街のあちこちに姿を現し、中国語なまりの日本語で通行人にしつこく声をかけてくる女性客引き。違法マッサージ店に客を誘い込もうとする。昨年末、こうした客引き女性に口頭で注意する2人の警察官の姿があった。蒲田署生活安全課の佐々木将(すすむ)警部(41)、奥野雄太巡査(22)。ともに署の客引き対策のプロジェクトチームに入り、客引きの動向に目を光らせる。これまでに20人以上の摘発に成功している。

相談や通報が激増

だが、摘発も一筋縄ではいかない。客引き側の学習能力も高く、あの手この手で摘発を逃れる。摘発を伴う警戒活動は、客引きが姿を見せる時間から始まり、明け方までかかることもある。「若手の自分が苦しそうな顔をしてはいけない。きつい時こそ、明るく、元気よく」と奥野さん。「強く、明るく、正しく」。佐々木さんがモットーとしているこの言葉を、奥野さんも胸に刻む。

蒲田では新型コロナウイルス禍が落ち着き、人出が戻りだした昨年夏から悪質な客引きに対する110番や相談が激増した。「泥酔した通行人の腕を引っ張ったり、背中を押したりして強引に店へと連れて行き、違法な性的サービスが行われる。(クレジットカードの磁気情報を盗み取る)スキミングの被害もある」と奥野さんはいう。

人々の声を受けて、蒲田署は昨年9月、客引きを集中的に取り締まるプロジェクトチームを設置。現場統括を担う佐々木さんはチームの一員に奥野さんを指名した。実直な人柄と確かな事件処理能力を買っての抜擢(ばってき)。佐々木さんは「客引き以外の捜査や現場にも必ず連れていく。そうした行動が阿吽(あうん)の呼吸を生み出す」と話す。

違法店の大規模摘発

高校卒業後、警視庁に入り、1年ほどの交番勤務を経て、違法風俗店などの取り締まりを担当する保安係に配置された佐々木さん。奥野さんも現在、同じキャリアを歩んでいる。佐々木さんは20ほど年の離れた奥野さんに、かつての自身の姿を重ね合わせる。「自分の持つ経験のすべてを彼に伝承したい」。奥野さんは「経験から得られた(捜査の)技術は学ぶことばかり」と語る。

2人にとって忘れられないのが、JR蒲田駅西口エリアの違法マッサージ店の大規模摘発だ。西口付近の雑居ビル前にたむろしていた10人ほどの中国人の女性客引きは最も問題視され、違法マッサージ店に客を強引に連れ込んでいることが分かった。内偵を進め、10月に摘発。マッサージ店内の設備などすべてを押収し、二度と営業できないようにした。「絶大なる効果を生んだ」と語る佐々木さん。摘発以降、客引きの姿は激減し、迷惑をこうむっていた街の人々からは多くの感謝の声が上がったという。

一方で、悪質な客引きが街から完全に姿を消すには至っていない。相次ぐ摘発により、手口は軟化傾向にあるものの、摘発の目をかいくぐり、通行人に声をかけ続けている。「温かく、街を愛する蒲田の人々の思いを受けて、排除を進め、期待に応えたい」(佐々木さん)、「悪を許さないという気持ちで、街の安心を守りたい」(奥野さん)。思いを胸に、2人はきょうも悪質な客引きの摘発に執念を燃やしている。(塔野岡剛)

【生活安全課】 人々の身近で発生し、生活に直接影響を及ぼす犯罪の取り締まりに当たる。また、生活する中で発生するさまざまな相談を受理している。担当する範囲は多岐にわたる。特殊詐欺や性犯罪など各種犯罪からの防犯活動・情報発信のほか、ストーカー、虐待の被害など人身安全に関する相談の受け付け、違法風俗の取り締まりや指導、少年が被害者となる犯罪や非行少年の支援といった少年の健全育成などを担っている。

【記者メモ】 「街のイメージの悪化につながりかねない」。蒲田エリアの客引きについて、捜査関係者はこうこぼす。

繁華街にはつきものとなっている悪質な客引き。一度や二度の摘発では懲りず、場所を変えるなどして、同様の客引きを繰り返しているとみられている。蒲田署の2人によると、蒲田の客引きの中には、ほかの繁華街から流れ着いてきた者もいる。

「いたちごっこ」のような側面もある客引きとの戦い。だが「街の安全のために」という一心で、師走の深夜、地道な警戒活動に当たる2人の姿に、警察官の本分を見た。

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