ソフトバンクグループ(SBG)が東京国税局の税務調査を受け、令和3年3月期までの2年間で、約370億円の申告漏れを指摘されていたことが24日、関係者への取材で分かった。傘下の米携帯電話大手スプリントの合併に絡む費用が過大に計上されていたとされる。対象の2期間いずれも税務申告は赤字で、追徴課税は発生しなかったとみられる。
関係者によると、SBGは2年のスプリントとTモバイルUSとの合併に関し、資産査定や弁護士費用などを雑損失と計上。雑損失は税務上、費用として扱われるが、東京国税局は費用ではなく合併後の新会社の株式取得価格として資産に計上するべきだと指摘したとみられる。
SBGは24日、「法人所得で約370億円の修正申告を行った」とするコメントを公表した。