平成9年に起きた神戸連続児童殺傷事件など重大少年事件の記録が永久保存とされず廃棄された問題で、記録保存の在り方について検証する最高裁の有識者委員会(座長・梶木寿元広島高検検事長)の第4回会合が23日、最高裁で開かれ、元朝日新聞編集委員の奥山俊宏上智大教授から話を聞いた。有識者委による専門家らへの意見聴取はこの日が初めて。
会合は非公開。最高裁によると、奥山氏は事件記録は時代や世相を映した貴重な史料になり得るとして、少しでも多くを後世に引き継いでいかなければならないと指摘した。
2月14日の次回会合では、神戸連続児童殺傷事件で小学6年の土師淳君=当時(11)=を殺害された父、守さん(66)から被害者遺族の心情などについて話を聞く予定。
最高裁は今年4月をめどに調査結果をまとめ、公表するとしている。