ウクライナの対ロシア大規模反攻で焦点となるのが西側各国による戦車の供与だ。だが、「世界最強」といわれるドイツ製戦車「レオパルト2」をめぐって決断を迫られるドイツの「玉虫色」が目立つ。プーチン大統領らロシア側の脅しに腰が引けているのか。
レオパルト2をめぐっては、保有するポーランドなどが供与を表明しているが、製造国ドイツの承認が必要となる。
ウクライナのゼレンスキー大統領は「ドイツのリーダーシップの強さは変わらないと信じている」と期待を示すが、ドイツで20日に開かれたウクライナ防衛に関する関係国会合では結論に至らなかった。
22日にはフランスとドイツ両政府がパリで合同閣議を開き、ウクライナへあらゆる分野で支援を続ける方針を確認した。しかし、ドイツのショルツ首相はレオパルト2の供与に関しては「既に武器供与を拡大し、全ての決定はフランスや米国など重要な同盟国と密接に調整してきた。将来も連携することが重要だ」と従来の立場を強調し、今後の供与の可否には言及しなかった。