3月に開催される第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が真の世界一を決める大会になった。日本代表には米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(28)やパドレスのダルビッシュ有投手(36)ら、第2回大会に並ぶ最多5人の大リーガー参戦が内定。米国代表ではエンゼルスのマイク・トラウト外野手(31)が主将を務めるなど、各国に超一流がそろう。主催するWBCI社のジム・スモール社長(61)が、史上最高ともいえる今大会の舞台裏を明かした。(取材構成・山田結軌)
大谷、ダルビッシュ、鈴木、村上、山本…。過去最強とされ、3大会ぶりの世界一を目指す侍ジャパンを待ち受けるのは各国のドリームチームだ。米大リーグの超一流選手が続々と参戦を表明。過去4大会より明らかに高い本気度の舞台裏を、WBCIのスモール社長が明かした。
「特に米国の場合は2017年の第4回大会で優勝した。(予定通り)21年に大会が行われることになっていたら、前回大会の流れで勢いづいて一流選手が参加するだろうとは見込んでいた」
故障の懸念から参加に消極的だった印象は大きく変わった。WBCは06年にスタート。国際野球連盟(IBAF)が世界一決定戦として公認し「サッカーのW杯と同じ位置付け」となった。
だが開催当初、第1回大会覇者の日本や韓国では関心が高かったものの温度差があった。特に米国はMLBの頂点が世界一という認識。NBAなども人気でファンの関心が散らばっていた。
それでも大会実績を積み上げた。21年は新型コロナウイルス禍、22年はMLBで労使交渉があったため、前回大会から6年後の開催。メジャーのトップ選手が集う流れは、大谷の盟友の参加表明が起点になった。