首位から3打差の5位タイからスタートしたキム・シウが、逆転でツアー4勝目を挙げた。ソニーオープン・イン・ハワイの最終日。通算17アンダーパーで首位に1打差と迫って迎えた大詰めの17番パー3でクラッチショットを見せた。ティーショットをグリーンサイドのエッジにはずしたが、ここからのアプローチショットをカップインさせるバーディーでトップに並び、最終18番パー5も2オン2パットのバーディーとしての逆転Vであった。
グリーンをはずしたとはいえ、芝生は短く刈り込まれていて、グリーンまでは2ヤード足らず。そしてそこからカップまでは7ヤードほど。アマチュアならパターでの寄せも考えていい状況だった。
キムは、ウエッジを手にした。グリーンに直接キャリーさせ、そこから転がるショットをイメージしての選択だった。パターで転がす場合は、短く刈り込まれていても、どのくらいボールの勢いに影響されるかを読み切るのは難しい。もちろん寄せるだけなら、そこまで厳密に計算しなくてもいいだろう。
カップインを狙うなら、計算しにくい芝生の部分をキャリーで越えさせて、ファーストバウンドをグリーン上にした方がそこからの転がりは読みやすくなる。
さて、この場合の打ち方だ。実は、花道やグリーン周りで芝生が刈り込まれている状況からの寄せをミスして落ち込んでしまうアマチュアは少なくないようだ。ザックリやトップ。忌まわしいミスである。不安があるなら、迷わずにパターを選択しよう。アプローチショットを選択するなら鉄則がある。テークバックでクラブヘッドを持ち上げないことだ。胸郭をターンさせる。あるいは左肩をターンさせる。どちらを意識するかは、やりやすい方でいい。