衆院情報監視審査会(小野寺五典会長)は20日、海上自衛隊の1等海佐=懲戒免職=が特定秘密保護法で定められた「特定秘密」をOBの元海将に漏らした問題を巡り、細田博之衆院議長を通じて浜田靖一防衛相に対し、情報保全体制の改善を求める勧告を実施した。国会法に基づく措置で、勧告は衆参両院で初めて。
勧告は「国民や同盟国、友好国の信頼を著しく損なう事案が生じたことは極めて遺憾だ」と指摘。自衛隊員によるOBへの「情勢ブリーフィング」がどの程度行われていたのかや、他に漏洩(ろうえい)した事例がないか調査するよう求めた。OBに情報提供する際の厳格な規範設定、全自衛隊員への教育の徹底を含む計6項目を盛り込んだ。
情報監視審査会は20日の会合で、防衛省から事案の説明を受けた上で勧告の方針を決定。小野寺氏が細田氏と国会内で面会し、手続きを取るよう要請した。