任期満了に伴う山梨県知事選挙と甲府市長選は22日、投開票される。知事選では再選を目指す現職の長崎幸太郎氏(54)=自民、公明推薦、元笛吹市長の倉嶋清次氏(74)、元県議の志村直毅氏(53)の3人が、県政手法などで論戦を展開。市長選は共産新人で党地区委員の早田記史(そうだのりふみ)氏(39)、無所属現職で3選を目指す樋口雄一氏(63)=自民、立民、公明、国民推薦、無所属新人で映画監督の松井忠弘氏(55)の3人が生活支援策などを争点に戦う。知事選、市長選ともに、知名度が高い現職が先行し、新人が追う展開だ。
知事選では、長崎氏が新型コロナ対策や経済政策などの1期4年の実績を背景に、幅広い支持を得て優位に立つ。世代別でも、幅広く支持を集める。
自民政権への対抗を打ち出す倉嶋氏は、市民団体のメンバーを中心とした体制で選挙戦を進めてきた。共産支持層の大半からの支持を得てはいるものの、それ以外では、限定的となっている状況だ。
県議時代、長崎氏と対立する自民系会派に所属していた志村氏は、現職の長崎氏の政治手法を厳しく批判している。一部の自民県議に加え、自主投票とした立憲民主党県連の幹部から支援を得ている。
3候補ともに選挙活動最終日の21日には大票田である甲府市内を中心に遊説する予定だ。
一方、甲府市長選は、昨年9月にいち早く立候補の意向を表明した現職の樋口氏には、自民、立民など主要政党からの推薦もあり、優位に選挙戦を進めている。これに対し、出馬表明が先月下旬になるなど、早田氏は出遅れもあり、知名度不足は否めない状況だ。松井氏は、自転車による遊説に限定され、組織的な選挙戦を展開できず、支持は限定的だ。