三重大病院の贈収賄事件で、第三者供賄罪などに問われた臨床麻酔部元教授、亀井政孝被告(56)に津地裁(柴田誠裁判長)は19日、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑懲役4年)の判決を言い渡した。無罪を主張していた小野薬品工業(大阪)からの第三者供賄罪と詐欺罪も有罪とした。日本光電工業(東京)からの賄賂の受け皿となった法人には求刑通り追徴金200万円を言い渡した。
起訴状によると平成30年3月、小野薬品が製造・販売する薬剤「オノアクト」を多数受注できるようにする見返りに、寄付金名目で200万円を三重大に振り込ませたほか、元准教授(有罪確定)と共謀してオノアクトを投与したように装い、診療報酬計約81万円を詐取したとしている。
また元講師(有罪確定)と共謀して令和元年8月、日本光電製の生体情報モニターが納入されるよう便宜を図る見返りに、代表を務める法人に200万円を振り込ませたとしている。
亀井被告は小野薬品を巡る第三者供賄罪と詐欺罪について無罪を主張。日本光電からの第三者供賄罪は認めていた。