NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の第74話が18日、放送され、ヒロインが働く実家のネジ工場「IWAKURA」で営業を担当する藤沢哲(榎田貴斗)の言動に視聴者の注目が集まり、ツイッターで「藤沢くん」がトレンド入りした。
大阪府東大阪市と長崎県の五島列島などを舞台に、主人公の岩倉舞(福原遥)がさまざまな人たちと絆を育みながら、飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生の物語で、現在、第16週「母と私の挑戦」(第72~76話)が放送されている。
藤沢は2007年12月、IWAKURAの新工場が完成し、従業員の数を一気に増やした頃から営業を担当。当時から、舞の父でのちに急死した先代社長、浩太(高橋克典)と一緒に営業先を回っていた。現在は、会社を再生するため営業チームに加わった舞について仕事を教えている。
この日は、舞の母で社長のめぐみ(永作博美)が斑鳩商事に納めているネジの原価割れに気づき、担当の藤沢に確認したところ、リーマンショックの影響で受注が減った際に、彼が安く仕事を請け負っていたことが判明。これが赤字の原因のひとつとなり、会社の経営を圧迫していた。ネジを値上げすることを決めためぐみは、藤沢を連れて斑鳩商事で価格交渉。急な値上げ話に先方が「主婦が家計見直すみたいなことしかできはれへんのやねぇ」と見下した態度を取るとめぐみは、主婦が家庭を守るように、社長は会社を守らなければならないと反論し、この価格はIWAKURAが誇る高い技術への正当な対価だと胸を張った。
堂々と渡り合っためぐみに感銘を受けた藤沢は、会社に戻ると社員たちの前で「かっこよかったぁ!」とその時の様子を芝居で再現。めぐみが会社の高い技術力を強調する際、相手に向かって「ワレ、文句あんのけ」と啖呵を切ったなどと尾ひれをつけて説明すると、すかさず同僚から「いや、奥さんそんな柄悪ないやろ」というツッコミが入った。信じようとしない社員らに藤沢は「もう…ホンマなんですって。ねえねえ」とアピールした。