製薬大手エーザイは16日、米バイオジェンと開発した認知症のアルツハイマー病新薬「レカネマブ」の製造販売承認を厚生労働省に申請した。症状の進行を遅らせる効果を確認できたとしている。両社は年内の承認を目指している。米食品医薬品局(FDA)は6日に迅速承認制度で承認している。
進行を抑える働きがある認知症薬は、承認されれば国内で初めて。認知症の6~7割程度を占めるアルツハイマー病の早期患者が対象。同病の前段階である軽度認知障害(MCI)の後期患者も含まれる。
アルツハイマー病の原因とされる脳内に蓄積したタンパク質「アミロイドベータ」にくっついて除去する仕組み。体重に応じた量を2週間に1回、点滴した臨床試験では、1年半後に症状の悪化を偽薬投与群と比べ27%抑制する効果が確認された。