西武からFA移籍し、新たな挑戦に臨むシーズンとあって、3月に行われるWBCも辞退した。オリックスのことを第一に考えての苦渋の決断だった。「新たなチャレンジをする、大事な1年の2月、3月というのはチームに残るべきだと思いますし。その中でいろいろコミュニケーションを取って、チームの一員になれるように頑張っていきたいなと思います」と思いを胸にしまう。
中嶋監督の構想には、捕手一本での起用がある。「うれしいですね。自分もキャッチャーでやっていきたいなという思いもありますし、同い年の若月に負けられないという思いもありますし。キャッチャー一本で自分も頑張るつもりでいきたいなと思います」と力強く語る。若月、頓宮らを押しのけて、扇の要にどっかりと座り続けるつもりだ。
V3、そして2年連続日本一へ、最強のピースとなる。生まれ育った大阪を盛り上げるためにも、森はまだまだ、過去の森を超えていく。(北池良輔)
★藤浪へエール「楽しみが強い」 森は阪神から米大リーグのアスレチックスへ移籍する大阪桐蔭高の1学年先輩、藤浪についても言及。「お互い新天地で、いい1年にできるように。藤浪さんにも頑張ってほしいですし、その分自分も一生懸命頑張りたいなと思います」と語った。高校時代はバッテリーを組み甲子園で春夏連覇を達成。最近は連絡を取っていないと言いつつ、海を渡る先輩に「どんなピッチングしてくれるんやろうっていう楽しみの方が強いですね」とエールを送った。
■森 友哉(もり・ともや) 1995(平成7)年8月8日生まれ、27歳。大阪府出身。大阪桐蔭高では藤浪(アスレチックス)とバッテリーを組み、2年時に春夏連覇。3年春夏と4季連続出場。2014年D1位で西武入団。19年にMVP、捕手では4人目となる首位打者を獲得。ベストナイン3度。昨季は102試合に出場し、打率・251、8本塁打、38打点。通算926試合で打率・289、102本塁打、449打点。170センチ、85キロ。右投げ左打ち。独身。背番号「4」