米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が、2026年の中国人民解放軍による台湾侵攻を想定した机上演習の結果を公表した。さまざまなシナリオに基づく計24回のシミュレーションのうち、中国軍が在日米軍基地を攻撃しなかったのは5回だけだったという
▶日本を攻撃すれば、自衛隊が直接介入するリスクが高まる。どうするかは「中国側にとって重大な決定」(CSISの報告書)なのだが、中国側のプレーヤーは弾道ミサイルなどによる打撃に踏み切ることのほうが多かった。しかも米軍基地だけでなく自衛隊の航空機や艦艇も攻撃した
▶一方、日本が台湾有事に対して厳格に中立な立場を保ち、在日米軍基地を拠点にした作戦を認めないというシナリオは、米軍の参戦にもかかわらず中国が勝利する唯一のケースとなった。在日米軍の空軍戦力は勝敗を決する要素なのだ。そのとき日本はどう決断するのか。まさに「台湾有事は日本有事」である。