世の中には、すごい人がいる。プロの世界は当然だが、アマチュアの世界にも、とんでもない人がいたりする。大阪実業団対抗駅伝の取材で出会ったランナーは、わが記者生活でも屈指の印象を残してくれた。
--2部で優勝おめでとう。ちょっとコメントが欲しいんだけれど…
そう質問すると、大阪国税局Bチームの主将・丸益康生さんは黙ってポケットから紙切れを取り出した。そこに記されていたのが…
「若手中心のメンバー全員が最高の走りを見せてくれた。来月から確定申告期になるが、スマホ等の自宅からのe-Taxの推進に向けた絶好の広報となった」
なんと、走る前から優勝する前提で、コメントを用意し、しかも国税局ならではのPRまで込められていたのだ。
用意周到にして自信満々。勝負事に臨むなら、このぐらい確信に満ちあふれていなければ…と感じいった次第だ。
感銘したので「虎のソナタ」でもPRに協力したい。脱税はいけません。税務署に出向くのは面倒だと思ったアナタ、パソコンはもちろん、スマホでも簡単に確定申告はできるらしい。そういえば毎年、タイガースの選手も国税局に協力してPRしている。
激走した国税局チームに負けないぐらい、わがサンスポチーム(産経新聞社B)も始まる前は自信満々だった。会社のトップ歴々が集まって、決起集会までして臨んだレース。それなのに…。