13日午後1時20分ごろ、大阪市平野区加美南の路上で、大阪府警八尾署のパトカーが盗難車両を発見した。停止を求めたが応じずに逃走。追跡したところ、大阪府八尾市亀井町の交差点でパトカーに車をぶつけてきたため、同署員2人が車に向けて2発ずつ発砲した。銃弾は少なくとも1発が上半身に命中し、搬送先の病院で死亡した。同署は拳銃の使用が適切だったか調査するとしている。
府警によると、車を運転していたのは40~50代くらいの男とみられ、発砲後に周囲のトラックや電柱に衝突してから停止。同署は公務執行妨害容疑で現行犯逮捕した。その後、ドクターヘリで病院に搬送されて治療を受けていたが、午後3時過ぎに死亡した。府警は司法解剖して身元と詳しい死因を調べる。
発砲したのは同署地域課の男性警部補(47)と男性巡査長(26)で、2人は同じパトカーで乗務し、パトロール中に逃げた車を発見していた。男性警部補は、車に向けた2発のほか、さらに1発を撃ったが、車とは別の方向に誤射したという。誤射によるけが人は確認されていない。
現場はJR関西線久宝寺駅から南西約600メートルの工場や住宅、小学校が立ち並ぶエリア。近くに住む40代の女性は「パトカーのサイレンの音がして見に行くと、白い乗用車が何かにぶつかって止まっていた。少しすると、男の人がぐったりした様子でストレッチャーで運ばれていった」と話した。