北海道白老町で平成25年、三菱ふそうトラック・バス(川崎市)製マイクロバスが横転し、乗客13人が重軽傷を負った事故は車両の欠陥が原因として、運転していた男性が同社に約600万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、札幌高裁(佐久間健吉裁判長)は13日、原告側の控訴を棄却した。
原告は高橋雅彦さん(63)。訴状によると、三菱ふそうが部品の腐食によりハンドル操作が不能となる恐れのあるバスを流通させ、事故を引き起こしたと主張。慰謝料などを求めている。
令和3年11月の1審札幌地裁判決は腐食について「製造後の改修が影響した可能性がある」とし、請求を退けた。
事故は平成25年8月に発生。高橋さんはハンドルを的確に操作しなかったとして自動車運転過失傷害罪で在宅起訴されたが、札幌地裁室蘭支部は31年3月、部品の破損が原因の可能性があるとして無罪を言い渡し、確定した。